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守屋 克洋
no journal, ,
J-PARC加速器の安全運転を実現するためには、モニタでビームを計測し、そのデータを基にビーム調整を行う必要がある。測定すべきパラメータはビームを構成する粒子数、ビーム重心の位置、ビームの分布等と多岐にわたる。J-PARCリニアックでは、バンチシェイプモニタ(BSM)を用いてビーム進行方向(縦方向)のビーム分布を測定している。これまで中間エネルギービーム輸送ライン1と2の2箇所でビームを測定していたが、2021年度よりリニアック-3GeVシンクロトロンビーム輸送ラインでも縦方向測定が可能になった。これにより、複数種類の加速空洞で構成されたリニアックの各セクションでビームの状態を監視でき、ビーム異常に気付きやすい測定環境が構築できた。一方で、更なる安定運転を実現するためには、ビームをさらに精度よく監視する必要があることが分かってきた。現状の測定位相分解能は0.5度程度と言われているが、将来的には0.1度以下まで向上させる必要があることが数値計算で判明した。本発表では、J-PARCのBSMの現状と課題について報告する。加えて、米国の核破砕中性子源(SNS)を例に同様の問題を抱える他施設の取り組みも合わせて報告する。
山本 涼平*; 平 義隆*; 杉田 健人*; 平出 哲也; 高嶋 圭史*; 加藤 政博*
no journal, ,
陽電子消滅分光法は、結晶の単原子空孔型欠陥や絶縁材料中の微小空隙の測定を行える強力な分析手法である。分子科学研究所UVSOR-IIIでは、超短パルスガンマ線を用いたガンマ線誘起陽電子消滅分光法(Gamma-ray induced positron annihilation spectroscopy: GiPAS)の開発を行っている。具体的な測定手法として陽電子寿命測定と寿命運動量相関測定に成功しており、今回、ひずみを入れた鉄鋼材料の寿命運動量相関測定において、欠陥捕獲される過程の検出に成功した。